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【 シンボルツリーの選び方 】

ガーデニングで庭をデザインする時にまず考えるのがシンボルツリーです。庭の中心となるシンボルツリーは、庭全体の印象を決める重要な樹木で、生長がその家の歴史を刻むことになります。
ただ、初めは小さなシンボルツリーも、数年も経つと大きくなり当初のガーデニングデザインとは違った結果になることもありますので、どの種類の樹木をシンボルツリーにするか・場所も含めて熟考して植えなくてはなりません。
シンボルツリーの選び方-1
シンボルツリーは家族の記念樹であり、その庭の中心となる樹木ですので、その樹種選びは、家族みんなの意見を聞いた上で選ぶようにすると良いと思います。
シンボルツリー選定のポイントは、樹形が美しい、花が咲く、実がつくなどだけでなく、季節によっての変化(常緑樹か落葉樹か)や、先々の管理・手入れのしやすさ等々から総合的に決めていくようにします。
さらに、建物との調和や隣家など周辺の景観も考慮して、小さな苗木を植えるよりもある程度年数の経ったものを植えるのが良いと思います。
初心者の場合、シンボルツリーに限らず樹木というと“庭”だけの景観を考えがちですが、庭の空間だけで植えつけ位置を考えるのではなく、室内、特にリビングなどから見たときの景色も考慮し、位置を決めるようにしなければなりません。
シンボルツリーの選び方-2 樹木でも草花でも植物を取り入れた庭をデザインする時に考えなくてはいけないことは、一時の完成形ではなく庭が出来上がった後・何年後まで含めた庭の維持、管理です。
例えばよく日本庭園で見かけるような松など庭木をはじめ、西洋庭であってもコニファーなど生育が早く樹形が変化していくような場合、お金を掛けて毎年毎年業者に依頼し庭木などの剪定をしてもらうことも余裕があれば可能ですが、どうせならあまり手間のかからない樹木を選び、少しの手入れでデザインを維持し、余計な経費もかからないように考えるのが得策です。
シンボルツリーだけでなく庭木全般に言えることですが、生長の早い樹木を植えた場合、剪定を定期的にしないと樹形が崩れてしまい、美しい状態に保つことができません。逆に剪定しすぎると、枝数(※特に小さな枝が密集)が増えてうっそうとしてしまいます。
ケヤキなど生長も早く大木になる樹木では、剪定を行っても一定の樹高を保つことは難しくなります。
また、庭の樹木に落葉樹を多用すれば、秋には常に掃除をしなければならなくなります。樹木の種類の重要で、例えば虫がつきやすいツバキやサザンカなどの花木は、病害虫が発生する前に薬剤散布で予防しなくてはなりません。
このように、まず庭の維持管理は一年を通してどのような注意・作業が発生するか、それを各家庭の生活リズムに合わせて考えることが、樹木を選定するうえでも重要なポイントになります。

【 シンボルツリーに適した樹木の種類 】

【名称】 オリーブ
【科名】 モクセイ科
【分類】 常緑高木
寒さにも強く、枝ぶりがしなやかで、銀白色の葉の裏がとても美しくシンボルツリーとして人気の木です。初夏には黄白色の花を咲かせて、青い実をつけます(※異品種が2本必要)。
【名称】 月桂樹
【科名】 クスノキ科
【分類】 常緑低木〜高木
マラソンの冠で有名な木ですが、葉を乾燥させたローリエなど香辛料としても有名です。光沢のある葉が美しく、生長も旺盛です。大きくなると4〜5月に小さな花も咲かせます。
【名称】 シマトネリコ
【科名】 モクセイ科
【分類】 半落葉高木
シンボルツリー以外にも観葉植物として鉢植えが販売されている庭木です。原産地では高さ18mにもなる高木なので生長が早く、一度根を張るとあっとい間に枝葉を茂らせます。剪定は11月〜3月くらいに毎年必要になります。
【名称】 ハナミズキ
【科名】 ミズキ科
【分類】 落葉高木
春に白やピンクの花を樹木全体に咲かせる木で、放っておくと10mくらいに生長することもあります。陽あたりが良く水はけの良い場所にシンボルツリーとして植えると、四季を感じる庭木になります。
【名称】 ジューンベリー
【科名】 バラ科
【分類】 落葉小低木
4月に小さな花を咲かせ、6月に赤い小さな実を沢山つけます(※甘酸っぱい美味しい実がつきます)。葉は密に茂らないので、木漏れ日のある木陰をつくるのに適します。また、秋には紅葉もしますよ。

【 シンボルツリーの植え方 】

<植え方−1>

@直径、深さともに購入した根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、その中に腐葉土を入れます。
その上から元肥を一握り入れ、腐葉土と混ぜ、掘り返した土を少し戻して、さらによく混ぜ合わせます。
<植え方−2>

Aシンボルツリーとなる木の苗を穴に入れて、四方から眺めて“向き”と“傾き”を見比べ、最良の位置を決定します。
この時、鉢土の表面がやや低くなるように深さを調整します。
<植え方−3>

B鉢土の表面が隠れる程度まで土をかぶせ、苗木の傾きがズレていないかなどチェックしつつ、水やりをしながら木の位置を調整していきます。
<植え方−4>

C土を根元までかぶせて、足で踏んで固定します。
これで一応完成ですが、枝が細い場合には「支柱」を立てて補強します。

【 下草を植える 】

シンボルツリーなど樹木の下に植物を植えることで、根元が締まって見え庭も華やさが出てきます。
ただし、樹木の下に下草を植え込む場合、20〜30pくらい掘ることができることが条件となります。
樹木の根が地表下にある場所は植物を植え込みづらいですし、それ以前の問題として樹木自体の根は水分を吸収しているということを考慮しなくてはなりません。そこへ下草が植わり、水分を横取りしてしまうと、樹木自体が生理障害を起こしやすくなるので、植え込める深さの確認をしてから下草選びをしましょう。
<下草の配置を考える>

下草によって樹木の株元に彩りを添えるとともに、根をしめる効果もあります。樹木の陰になることも多いので、場所によっては、耐陰性のある植物を選ぶこともポイントです。
下草を植える前には、まず植え込む樹木を観察してみることが必要です。
樹木は幹が1本立ちか、細めの幹が数本立つ株立ちのものか、また、株元も観賞できる状態なのか、その樹木の下葉はどのくらいまであるのか、などをチェックします。それで、株元に植え込める空間がどの程度あるかを判断し、下草を選ぶ時の高さや大きさを決めます。
もちろん空間の全てを下草で覆ってしまうと、あまりにも混み合った状態になり景観も良くないので、基本的には空間の3分の1程度の高さまでにおさめるようにします。
配色は、同系色でまとめたり、同じ系統の花だけを植え込んだりすると、きれいに仕上がります(※例えば、ガーデンシクラメンやムスカリなど、球根植物だけの下草は見事ですよ。)
自然風な景色を作るために、ラベンダーのような穂状の花を使うと風が感じられて柔らかさが出ます。また、反対色をポイント的に入れると花色が引き立ち、動きのある花壇になります。
管理の面を考慮すると、多年草を植えつければ手間も少なくコストもかかりません。しかし、多年草も剪定や株分けは必要ですので、限られたスペースなら1年草でもさほど管理面を意識せずに楽しむことができると思います。

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