TOP PAGEDIY TOP>初心者木工DIY:塗料の種類と塗装の基礎




【 塗料の種類/塗装のコツ 】

ホームセンターなどで大量に多品種が販売されているペンキ/塗料ですが、塗料にはそれぞれに特有の性質があります。したがって、塗り方にも当然要領があって、よい用具を使っても、必ずしもうまく塗れるとは限りません。
塗装が上手になるには、経験を重ねるしかありませんが、あらかじめ要領を知っておくと、上達も早く、塗装作業が楽しくなろうかと思います。

最近は多くの用途で、扱いやすい水性系が多くなっています。水で薄められるし使用後すぐになら、ハケや容器も水洗いできるので、特に素人DIYにはオススメです。

【 水性系塗料 】

<内壁用、浴室・台所用
および水性半ツヤ塗料、
ツヤなし塗料>

これらの塗料は、近ごろは口ーラーブラシ(ローラーバケともいう)で塗ることが多くなりました。塗装に慣れていない初心者にとって、ローラーブラシが最も塗りやすいからです。
ちなみに、ローラーブラシは、必ず塗料用器(ローラーパン)がセットになって市販されています。

塗料はよくかき混ぜて薄めずにそのまま容器に入れ、ローラーブラシをしばらく中に入れて、ローラーの毛に充分塗料を含ませます。
次に、容器のしごき部分(ネットまたは凹凸のある板)の上でローラーをころがして、一度塗料を落とします。
こうして塗り始めるときに、もう一度ローラーを塗料に三分の一くらい浸し、再びしごき部分の上で軽くころがしてから塗るようにします。

塗るときは、ローラーブラシをあまり強く塗面に押しつけないで、軽くころがしてください。
ローラーブラシの動かし方は、最初にW字形に塗り、その後ローラーの重なりを多くして塗り広げるようにします。

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ハケ塗りのときは、水性塗料用の塗料の含みのよい柔らかい白毛のハケが最適です。塗料は5〜6%くらい水を加えて使います。新しいハケは使う前にぬけ毛の点検をします。
最初、ハケを塗料の中にしばらく入れて、毛に十分塗料を含ませてからハケを引き上げ、塗料の缶の縁で塗料をよくしごいて、余分の塗料を取ります。塗るときは、毛先を三分の一くらいつけて塗ります。
ハケ重ねはなるべく狭い幅にしたほうがよいでしょう。また、壁塗りなどでは、柱に塗料がつかないようにマスキングテープでおおい、柱などのすみは小さなハケで先に塗ってから、広い部分を後で塗るようにします。これはローラーブラシのときと同じです。
<水性ツヤあり塗料、
水性さびどめ塗料>
水性系の建物用塗料で、すべて水で処理することのできる無公害塗料です。
セメント部分以外は、何にでも塗ることが可能です。
使うときには、よくかき混ぜて水を5%程度加えるようにします。
ハケは、水性塗料用の白毛のはけを使います。乾燥が早いので、要領よく手早く塗ることが必要です。

まず、ハケに充分塗料を含ませ、缶の縁でよくしごき、余分の塗料を取ってから、ハケの先の三分の一くらいに塗料をつけて塗り始めます。この塗料は、ハケ返しを早く強くすると泡が出るときがあります。この泡はほとんど消えますが、残った場合には、凹みができて見苦しいので、なるべくゆるやかに動かすようにするのがポイントです。
水性ワニス このタイプは、そのまま白毛のハケで塗ります。
透明と着色したものがありますが、着色したものは塗り重ねるにしたがって色が濃くなります。好みの色になっても木肌に吸い込んでツヤが出ないときには、透明のものを塗り重ねてください。色むらになりやすいので、ていねいに塗ることが必要です。

そのほか、水性塗料を塗るときの一般的な要領として、ハケの後始末や手、塗らない場所の汚れとりの方法があります。
油性塗料の場合は、シンナーで洗えば取れますが、水性塗料は、乾くと水ではとれなくなります。
ひとつの方法としては、塗装作業のときに、必ず水を入れたバケツか濡れぞうきんを置いて作業し汚れたらすぐにふきとるようにしましょう。


【 油性系塗料 】

特殊なものを除いて、一般的にはペイント用のハケを使いますが、塗る場所、広さなどによって、ハケの大きさを変えるのがポイントです。
また、新しいハケはぬけ毛があります。使う前にハケの毛を手のひらで軽くたたくとぬけ毛が出ますので、これを取り除いてください。この作業を二、三回くり返して、ぬけ毛を取ってから、塗装に入るようにします。この新しいハケのぬけ毛の整理は、水性系、ラッカー系を塗るときにも必ず行ないます。

家庭用の油性塗料はだいたいそのまま使えるように粘度が調節されていますが、塗りにくいと思ったときは、うすめ液を入れます。
入れるうすめ液の量は、塗料によって一様ではありませんから、それぞれの塗料缶についている説明書を読んでくださいね。
新しいハケに塗料をつけるときの要領は、油性系塗料に限らず、他のすべての塗料に共通です。他の塗料も次の要領で行ないます。
まず、ハケの根元まで、塗料の中にしばらくつけて、毛に十分塗料を含ませ、缶の縁で何度もしごいて、含んだ塗料を落とし、ハケに塗料をなじませます。
次に、毛の三分の一くらい塗料をつけて、塗り始めます。
トタン屋根用塗料 トタン屋根用の塗料は、他の塗料に比べて、乾燥するのが遅い塗料ですから、ゆっくり時間をかけて塗っても構いません。塗りにくい箇所や角は、先に小さなハケで塗っておけばOKです。

基本的な塗り方として、最初は縦方向にハケを動かしますが、ひとハケで塗る長さはだいたい50cmくらいが適当です。二、三回ハケ返しをして、ひとハケくらい間隔をあけて、四、五本塗ったら、今度は、ハケに塗料をつけないで、横に動かして塗料を平均させながら、塗り広げます。
さらにもう一度、縦方向に動かして仕上げるようにすると、ムラなく塗ることができます。

広い場所は、以上のような要領で、全面を塗りますが、縦面や屋根などは必ず上のほうから、塗り始めるようにします。
また、一度に厚く塗らないことも基本的なコツの一つです。

同じトタン屋根用でも、合成樹脂を配合したものもあります。この塗料は、普通のトタン屋根用に比べて乾燥がやや早く、ハケを動かすときにも、多少重く感じます。暑い時期や、風通しのよいときなどには、さらに乾燥が早くなります。
塗り方は、普通のトタン屋根用塗料とそれほど変わりませんが、間隔をあけて塗ってから、縦、横に塗り広げるという方法は、この塗料の場合、しない方がよいでしょう。
また、あまり乾燥が早すぎて塗りにくいというときは、うすめ液を少し混ぜて使います。
油性の外部・建物用
ペイント(合成樹脂
調合ペイント)
他の塗料と比べて、とくに乾燥するのが早いのが特徴です。なるべく手早く塗るように注意することです。
油性のさびどめ
ペイント
鉄製品に塗装するときの下塗り用塗料です。
乾燥するのはやや遅いのですが、トタン屋根用塗料よりは早く乾きます。塗り方はとくに変わりません。
油性のエナメル ツヤがよく、塗膜の持ちもよく、日光や風雨に強い塗料です。
用途としては、建物などのような広い場所を塗るよりも、小物の塗装に向いており、乾燥は早い方です。缶入りのスプレー式もあります。

塗り方として、特にに注意しなければならないことはありませんが、生乾きのときには塗り直しをしないようにしてください。
油性のワニス 耐水、耐摩耗性にすぐれ、廊下、板の間などの塗装によく使われます。

塗装にはニス用のハケを使いますが、他の塗料と比べると、比較的塗りやすい塗料だといえます。室内で多く使われますから、乾燥するのが早いわりには、ゆっくり塗ってもよいものです。
塗る方法としては、特別にむずかしいことはありません。
色ワニス カラーワニスは、着色用の染料が入っっていますので、気をつけないと、ハケむらが、そのまま色むらになって現れます。
これを防ぐには、木目にそってハケを動かすようにして塗ることです。こうすると少々むらになっても、あまり目立ちません。木目に対して、直角にハケを動かさないように注意することが必要です。
また、うすめ液でうすめて、重ね塗りしてもよいでしょう。
外部用ステイン 木の門扉、雨戸など木工製品のつや消し着色用に使われる塗料ですが、塗り方などでは、とくにむずかしいことはありません。
木材着色剤、木材着色
保護用ペイント
ほとんど粘着性のない塗料で、塗装には、柔らかい白毛のハケを使います。
塗料をハケにあまり沢山含ませると、色むらが出ることがあります。軽くハケを動かすようにしてください。

木目を生かした透明着色ですが、塗り重ねると、色が濃くなっていきますので、好みの色になったところで塗るのをやめます。
塗膜をつくらず、塗料そのものはほとんど木の中に吸い込まれます。
塗るときは、木目にそって塗るようにします。また、ボロ布に塗料を含ませて塗ることもできます。


【 ラッカー系塗料 】

スプレー式
(エアゾール)
ラッカー
もともとラッカー系の塗料は、スプレー塗装をするようにつくられており、これをハケで塗るにはかなりの熟練を要します。これはラッカーが極端に乾燥の早い塗料だからです。
このスプレー式ラッカーは、このようなハケ塗りの困難さを除くために考えられたもので、ラッカーを塗るには大変便利な塗料です。

スプレー式ラッカーの缶を振ってみると、カラカラと音を立てますが、これは内容物を均一にするため金属の玉が入っているからです。したがって、使用する前には玉の音が正常になるまでよく振っておくことが必要です。

塗り方は塗面から15〜0cmくらい離し、塗面に向かって直角にかまえて、一秒で20〜30cmの早さで、塗面に平行に動かすようにします。
縦方向に移動させるときは、横だ円形、横方向のときは縦型だ円形に霧が出るようにしてください。霧の幅を二分の一くらいずつ重ねて塗ると、むらが少なくなります。

動かすときには必ず往復運動にし、また、塗っている途中ではスプレーをとめないようにします。
そのほか、スプレーをあまり早く移動させたり、遠くへ離しすぎたりすると塗面がざらつき、また近すぎると塗料が流れます。作業に入る前にテスト塗装をしてみればよいでしょう。


【 補助材料 】

パテ 塗るべきものに破損部分があるときはパテで充てんします。

パテつけは普通、ヘラを使って行ないます。
まず板きれにパテを少量とり、ヘラの先の片側に適量のパテをつけ、塗面に塗りつけます。
ヘラは初め塗面との傾斜を45度に保ち、移動させるに従ってだんだんと傾斜をゆるくしてパテをうすくのばします。ヘラの先には平均に力がかかるようにします。力にムラがあるとパテの厚さもムラになります。
うすめ液 塗料をうすめたり、塗装後のハケを洗うのに使います。

油性塗料はペイントうすめ液(塗料用うすめ液、塗料用シンナー、テレピン油ともいう)を使います。
ラッカー系塗料はラッカーうすめ液を使いますが、専門店にしか置いてありません。




【 おすすめのイチオシ関連品 】

初心者にも扱いやすい水性塗料

水性塗料/ペンキ

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本格塗装に最適の油性塗料


油性塗料/ペンキ

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