【 庭木(花木)剪定の時期 】 |
花を楽しむ樹木の整枝・剪定には適期がある
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整枝・剪定はいつ行なってもよいといっても、あくまでも一般的な樹木に共通したものです。
注意が必要なのは、花を楽しむ樹木の場合です。花が咲くのは花芽ができて、それが生長して開花します。整枝・剪定のときにこの花芽を切ってしまうと、当然花はまったく咲きません。 そのため、「花を楽しむ樹木の整枝・剪定には適期がある」ことになります。 |
花芽の形成される時期を見きわめる |
花木には、春咲きと夏咲き、秋咲きがあります。 このうち、春咲きは前の年の秋までに花芽が形成されます。夏咲きと秋咲きは、5〜6月に生長しながら花芽を形成します。
一概にはいえませんが、花木の整枝・剪定は、この花芽の形成される直前と形成された後に行なうと、花芽のできる枝や花芽そのものを切ってしまうことになりますから、剪定の時期には注意が必要です。
@春咲きの花木
春に花の咲く花木は、前の年の春から夏にかけて伸びた枝に、その年の7月前後から秋にかけて花芽を形成します。 一概にはいえませんが、「整枝・剪定は花が終わったらすぐに行なう」というのがポイントです。特にアジサイの場合は、花期が7月ごろまでになります。花が終わったらすぐに花芽の形成が始まりますから、時期を逃さないようにしなくてはなりません。
A夏咲き、秋咲きの花木
夏や秋に花を咲かせるサルスベリ、キョウチクトウ、モクセイ、ハギなどは、春には花芽がまだできていません。しかし、春以降、6月にかけて生長しながら花芽をつけるタイプです。このタイプでは、冬〜早春に剪定することができます。 しかし、5月に入ると早々に花芽の形成が始まりますから、それ以降には絶対に行なってはなりません。 |
枝のどこに花芽ができるかを知る |
@横芽タイプ
新しく伸びた枝のわき芽の下から先まで花芽がつくタイプです。 これは、先のほうを整枝・剪定しても下の方には花芽が残っています。従って、花芽ができてからでも、ある程度まで切ることができるわけです。
このタイプには、ウメやモモ、レンギョウ、ユキヤナギなどがあります。
A頂芽タイプ
枝の先端に花芽が形成されるタイプです。 このタイプでは、花芽ができてからは、絶対に整枝・剪定を行なうことはできません。 整枝・剪定は、花が終わったらすぐに行ないます。遅くとも、1か月後までが限度です。その後、新芽ができて花芽がすぐに形成されるからです。
このタイプには、ツツジやツバキ、シャクナゲ、ハナミズキ、ジンチョウゲなどがあります。
B先芽タイプ
枝の先端から4〜5芽までが花芽となるタイプです。このタイプも、花芽ができてから、強く整枝・剪定すると花芽も切ってしまう危険性があります。
以上のように、「花木の整枝・剪定は「いつ」と「どこ」を切るか)の2つが非常に重要」なのです。 |