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【 大型の庭木の植え替え 】

半年〜1年前に根回しをする
大型の樹木の植え替えは、なかなか厄介です。
植えつけの時期の半年から1年前に、「根回し」と呼ばれる作業を行なう必要があるからです。

大型の樹木は、根が非常に広い範囲に張っていきます。そのため、掘り上げるときによほど広く掘らないと、新しい場所で根づくだけの根が掘り上げられません。

実際問題としてそんなに広く掘り上げられるわけがなく、その為ある程度の広さで掘り上げても失敗しないように根回しを行なうのです。
根回しは、次のような段取りで行ないます。


@幹の周囲に溝を掘る
幹の直径の5倍程度の直径の円を、幹の周囲に描きます。その円の外側に、スコップで溝を掘ります。

A横根の皮をはがす
掘り下げるに従って、横に張った太い根が現れますが、その根は切らず、根の皮だけをはがします。木工用のカッターナイフなどを使うとよ.いでしょう。横根がなくなったら、掘るのをやめます。

B埋め一戻して細根を発生させる
いったん埋め戻します。できれば、肥料分のたっぷりと入った土を用いるとよいでしょう。こうすることで、横根の皮をはがしたところに細根が盛んに発生します。養分や水分を吸う力の最も強い細根が幹の直径の5倍の円周のところに沢山できることで、それよりも広い部分にある根を残して掘り上げて新しい場所に植え替えても、そこで充分に活着します。
植えつけは手早く行なう 植えつけの時期がきたら、まず、新しい場所に植え穴を掘ります。
穴の大きさは、根回しのときに掘った溝の外側の直径よりも少し大きめとします。深さは溝の深さよりも深めにします。

植え穴が掘れたら、株を掘り上げます。根回しのときに掘った溝の外側に沿って、スコップを入れて掘るようにします。
これによって、半年〜1年間に発生した細根をそのままそっくり掘り上げることになるのです。それより外側の根は、ノコギリなどで切り離します。
このとき、せっかく発生した細根を傷つけないように注意が必要です。
掘り上げた株は、根のまわりについた土を絶対に崩さないようにし、新しい植え穴にすぐに入れて植えつけます。
新しい植え穴の場所が離れているときや、根のまわりの土が崩れそうなときには、掘り上げたときに土のまわりにワラ縄を巻き、土が落ちないようにします。

植えつけのやり方は、樹種によって「水ぎめ法」あるいは「土ぎめ法」で行ないます。また、必要に応じて支柱を立て、しっかりと固定するようにします。
植え替え後に思いきって切り詰める 植え替えが終わった直後は、根がまだ活着していません。そのため、地上部の葉などから水分が蒸散しても、根からは充分な養分や水分を補充できず、うまく活着しないことがあります。

そこで、根からの吸い上げの量に応じて、上部を切り詰めてやる必要があります。落葉樹は全体の3分のーくらい、常緑樹は葉が茂っていて蒸散もその分旺盛ですから、3〜2分の1を切り詰め、混んだところも間引きます。

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