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| 【 庭木を植え替える 】 |
建物を和風から洋風へ改築したときなど、それまであった庭も、それに合わせてつくりかえたいものです。 そういう場合には決まって、大きな庭木を植え替えることが難題としてのしかかります。 そこまでいかなくても、庭木の植え替えというのは、案外よく直面するものです。
いずれにしても、庭木の植え替えというのは、いきなり掘り上げて別の場所に穴を掘って植えつけるというわけにはいかないのが厄介です。 ただし、せいぜい1m程度のものまでなら、思い立ったその日にでも植え替えることは可能です。 ただし、植え替えの適期というものがありますから、その辺の調整は必要です。
落葉樹は、葉のない休眠中が適期です。 だいたい11月から翌年の3月ごろまでとなります。 これに対して常緑樹は、地温の高い時期が適期で、酷暑の8月を避けた6月下旬から9月の間です。 |
小形の庭木なら掘り上げてすぐ植えつける |
樹高が1m程度までの場合は、掘り上げてすぐに手早く植えつければ活着し、失敗は少ないといえます。
準備として、枝の切り詰め作業を行なっておきます。これは、根をかなり切るため、地上とのバランスをとる必要があるからです。 その後、植え替え作業がやりやすいように枝をまとめて縄などでとめておきます。
掘り上げは、幹のまわりに幹の直径の3〜4倍程度の円を描き、その外側にぐるりと溝をつくるように掘り下げます。 このとき、横に張っている根にスコップがあたりますが、ノコギリでこれを切っていきます。
さらに、樹木の底のほうも掘り、株全体を掘り上げます。
掘り上げたら、根のまわりについている土を絶対に崩さないようにします。 とりわけ常緑樹は要注意です。 そして、できるだけ速やかに新しい場所に植えつけます。 |
大形の庭木は事前にじっくりと根回しをする |
大形の樹木の植え替えは、なかなか厄介です。 まず、植え替えの時期を決める必要があります。これは小形の樹木と同様で、落葉樹は、葉のない休眠中11月から翌年の3月ごろまで)が適期です。 常緑樹は、8月を避けた6月下旬から9月の間です。
植えつけの時期は、半年から1年前に決めなくてはなりません。 そして、根回しと呼ばれる作業を行なうのです(※ものごとをスムーズに決定するために、関係各方面にあらかじめ話を通しておくステップを根回しと呼びますが、植え替えのときの根回しが転じたものです)。 つまり、植え替えの時期までに、植え替えが失敗しないように充分準備をしておく必要があります。
大形の樹木の植え替えは半年から1年がかりで行なうわけです。 根回しは、次のような段取りで行ないます。
<1:幹の周囲に溝を掘る> 幹の直径の5倍程度の直径の円を、幹の周囲に描きます。 その円の外側に、スコップで溝を掘ります。
<2:横根の皮をはがす> 掘り下げるに従って、横に張った太い根が現れますが、その根は切らず、根の皮だけをはがします。 横根がなくなったら掘るのをやめます。
<3:埋め戻して細根を発生させる>いったん埋め戻します。できれば、肥料分のたっぷりと入った土を用いるとよいでしょう。こうすることで、横根の皮をはがしたところに細根が盛んに発生します。 植え替えの時期までには、新しい環境で充分に活着するだけの細根が生長します。 根回しの大切さは、ここにあるわのです。
【植えつけは手早く行なう】
植えつけの時期がきたら、まず、新しい場所に植え穴を掘っておきます。 大きさは、根回しのときに掘った溝の外側の直径よりも大きめとします。深さは溝の深さよりも深めにします。 植え穴が掘れたら掘り上げます。根回しのときに掘った溝の外側に沿って、スコップを入れて掘るようにします。 これによって、半年〜1年間に発生した細根をそのまま掘り上げることになるのです。 掘り上げた株は、根のまわりについた土を絶対に崩さないようにして、新しい植え穴に、すぐに入れて植えつけます。
新しい植え穴の場所が離れているときや、根のまわりの土が崩れそうなときには、掘り上げたときに土のまわりにワラ縄を巻いて土が落ちないようにします。
植えつけのやり方は、樹種によって「水ぎめ法」「土ぎめ法」で行ないます。 また、必要に応じて支柱を立て、しっかりと固定するようにします。
【植え替えが終わったら思いきって切り詰める】
植え替えが終わった直後は、根が活着していません。そのため、水分が蒸散しても、根からは充分な養分や水分が上がらず、うまく活着しないことがあります。 そこで、根からの吸い上げの量に応じて、上部を切り詰めてやる必要があります。
落葉樹は全体の3分のーくらい、常緑樹は葉が茂っていますから思いきって3分の2ほど切り詰めます。 |
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