TOP PAGEDIY TOP宿根草株分け方法


【 株分け時期 】

春に咲く宿根草は秋に株分けをする
宿根草は、花が終わって地上部分が枯れても、土の中で根は枯れずに残っています。そのため、翌年には再び茎や葉が育ち、時期が来ると花を咲かせます。.また、根は生育とともに大きくなり、株のつけ根のところに新しく芽も増えてきます。そのため、芽をつけて根を分けることで株を増やすことができるのです。
また、株分けは、株を更新する目的でも行ないます。「春に咲く宿根草の株分けは秋に行なう」のが一般的です。時期は秋の彼岸ごろから10月中旬ごろまでとなっています。これは、翌春までに充分に根を張らせることが必要だからです。春に行なうこともできないことはありません。しかし、これから生長期を迎えようとしているときに株を分けるというショックを与えると、花芽がつぶれてしまう危険性がありますから、避けるほうが無難だといえます。
夏や秋に咲く宿根草は春に株分けをする 春に咲く宿根草の株分けは秋に行なうのに対し、「夏や秋に咲く宿根草の株分けは春先に行なう」のがポイントです。時期でいえば、春の彼岸のころから4月上旬/その地方でソメイヨシノが開花するころが適当です。夏や秋に咲く宿根草の多くは、春からの生育中に新芽をつける性質があります。ですから、種類によっては秋に行なうこともできます。
株分けのサイクルは毎年〜数年おき 宿根草は、毎年新しい根が出て更新し、数年たつと地中には古い根がびっしり詰まります。こうなると、新しい根の伸びる余地がなくなってしまいます。また、地上部分では、株が大きくなってくるために密生状態になってしまいます。そのため、風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなってきます。
株分けを行なうのは、増やすという目的のほかに、このような古根を取り除くことや密生状態をなくすという目的もあることを覚えておきたいものです。そうなると、株分けはどのぐらいの間隔で行なうのかということが問題となります。毎年行なうと、場合によっては生育不良になってしまいます。かといって長すぎるのも問題。一言でいえば、「株分けは普通は3〜4年おき、生育の旺盛なものは毎年行なう」ということです。

【 宿根草の株分けの手順 】

3〜4芽ずつに分けるのが最適
株分けの手順は、掘り上げ→土づくり→株分け→植えつけの順に行ないます。

@掘り上げ
手で安易に引き抜いたりすることは禁物です。スコップや移植ゴテなどを用い、広めに掘り上げることがポイントです。掘り上げたら、根のまわりについている土を崩して取り除きますが、根を傷つけないように注意します。その後、古い根や腐っている根を取り除きます。かたまりまた、根にこぶ状の塊がついていることがあります。これは、ネマトーダの被害。こぶを全部取り除いておきます。これらの作業は、できるだけ手を使って行ないます。うっかり汚れたハサミなどの刃物を使うと、ウイルス病に感染してしまうことにもなりかねません。
A土づくり
それまで植えられていた場所に再び植えつけるということは、草花の種類にもよりますが、一般的にできれば避けたいものです。これは、同じものを植え続けると「嫌地」を起こし、生育不良に陥ることもあるからです。数種類植えられているのならば、場所を交替するなどの配慮をしたほうがよいでしょう。植え場所は、深さ30pくらいまで充分に耕し、その後、堆肥か腐葉土を1uあたりバケツー杯程度ほどこし、緩効性の化成肥料も一つかみほどこしておきます。
B株分け
株を分けるときも手で行なう方がウイルス病の感染防止になります。しかし、種類によっては、手で分けられないようなものもあり、その場合は、清潔なハサミやナイフを補助的に用います。両手で株の根元をにぎり、引き裂くようにするとうまく分かれます。芽を三〜四つつけ、それにつながっている根ごと分けるようにすれば失敗しません。
C植えつけ
分けた株を植えつける方法は、苗の植えつけと同様です。しかし、根が露出していますから、傷つけないように充分な注意が必要です。また、地下茎のある種類では、寝かせて置き、伏せ込むような感じで植えつけます。

【 種類別:株分けポイント 】

ドイツスズラン
ドイツスズランの芽は、花芽と葉芽があります。株分けを行なうとき、これをしっかり頭に入れておかないと、葉芽ばかりをつけて分けてしまいます。この株からは葉ばかり伸び、花が咲きません。花芽と葉芽は大きさが違うので、すぐに区別をつけることができます。どうしても葉芽だけになる株は、区別して別の場所に植えるなどします。
アルメリア アルメリアなどは、太い根が1本伸びています。このような植物を分けるときは、根の上部から下部の先端までを一気に裂くようにして引き裂きます。株の根元の部分で分けないことがポイントです。植えつけるときには、根が長いので深植えにします。
シバザクラ シバザクラなどは、根が密生していますから、ほぐすようにして2〜3本ずつの苗に分けていきます。植えつけるときは、それぞれを寝かせて伏せ込むように浅く植えることがポイントです。
アイリス類 ジャーマンアイリスなどは、株分けを行なう時期でも、葉が元気に育っています。このような場合、株分けを行なうと根からの養分や水分の吸収力が弱まるため、葉からの水分蒸散量との間にアンバランスが生じてしまいます。そこで、葉からの水分の蒸散を抑えてやる必要があります。株を掘り上げて株分けを行なったら、葉を全体の長さの半分ほどまでに切り詰めます。これによって、根とのバランスが保たれるわけです。
シヤクヤク シャクヤクは、塊根/太い塊のような根になっています。掘り上げてみると、株のつけ根のところに、来年用の新しい花芽(ふっくらとした根)と葉芽(細い芽)が既にできているはずです。花芽を3〜4芽つけて分けるのがポイントです。植えつけるときには、芽の上に約5pぐらい土がかかるくらいの深さが適当です。








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