【 種類別の株分けポイント 】 |
チューリップ
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チューリップは、掘り上げてみると球根の周囲に巻き込むような形で・新しい球根が数個ついています。掘り上げたときには、それを分けずにそのまま網袋などに入れて、風通しのよい場所に吊るして貯蔵しておきます。秋の植えつけ時期がきたら、網袋から球根を出し、根の部分をとると、簡単に新しい球が分かれます。このとき、簡単に分かれないものはそのままにしておきます。植えつけるときには、新しい球根はそれぞれを、親球から離れないものは親球と一緒に植えつけます。植えつけのやり方は、通常の球根と同じ方法で行ないます。 |
ユリ |
ユリの増やし方は、木子を利用する方法と鱗片挿し、むかごを利用する三つの方法があります。木子を利用する方法は比較的やりやすく、発芽率も高いので誰にでもできる方法です。秋の植えつけ時までそのままにしておいた株を掘り上げると、地中茎にちょうど小さい球根のような形で木子がついていますから、これをとって植えつけます。植えつけるときの深さは10pぐらいに、間隔は8〜10pに植えるのが基本となります。
ユリのもう一つのふやし方に、鱗片挿しがあります。球根を掘り上げて球根の外側のほうの鱗片をかきとり、それを砂などに挿しておくと発芽します。それを定植するという方法です。また、オニユリの場合では、葉脇にはむかごができますから、これを球根と同じようにして植えつけても発芽します。 |
グラジオラス |
グラジオラスは、古い球根の上に新しい球根がつきます。また、その間にから木子がつきます。掘り上げて網袋などに入れて貯蔵しておいたものは、植えつけるときに新球を切り離します。また、木子を植えても育ちます。 |
ダリア |
ダリアの球根は塊根と呼ばれ、イモのような形をしています。その先端部分、古い茎のつけ根のところに新しい芽がつきます。霜が降りる前に、地上部分を切って掘り上げます。球根が凍らないような場所に置いておくことがポイントです。春の植えつけ適期がきたら、球根を切り分けます。このとき、各球根に必ず1芽ついているようにして分けないと成長しないので、注意が必要です。 |
ムスカリ |
ムスカリは、4〜5年間は植え放しにしておいても構いません。ところがムスカリは、花がじゅうたんのように咲くと見応えがありますから、密植することが多くなっています。こういう場合は、毎年掘り上げて貯蔵し、植えつけ時に分球したほうがよいでしょう。掘り上げると親球の脇に子球が数個ついています。そのまま貯蔵し、植えつけるときに分球します。そのときには、大きな子球を選んで植えつけると生育が良好です。 |
サギソウ |
サギソウは、普通、鉢植えで育てます。花後には花がらを摘み、冬越しは鉢に植えたままで行ないます。発泡スチロールなどの箱に湿らせた水ゴケを入れ、その中に鉢ごと埋め込んでおくのが簡単です。植えつけは、3月に行ないます。鉢から株を抜き出し、植え込み材料の水ゴケなどを取り除くと、地下茎の先に、新しい球根がいくつもできています。これを一つずつ切り離し、植えつけます。平鉢を用いるのが一般的で、湿らせた水ゴケを中高に入れ、その上に球根を5号鉢で10球程度の割合で並べます。球根の上にも水ゴケを、2p程度おおっておきます。 |